生々流転

笹嶋 志のぶ

– 水がつくった地域の形–
冬、空気が澄みわたる瞬間に、水平線を漂う凛々しい山肌が姿を現わす。自然と背筋をシャンとさせるこの原風景は、「富山の水に関する物語」をつくらせた。
山々に降り注ぐ雪と雨が、町を潤しながら富山県射水市 内川(富山湾)に流れ着く。つまり山から海へと循環してゆく水が、姿・形を変えながら人々に関与していく風景こそ、「水のつくった形」であるとみた。この地域には水を共通項とした漁業と曳山祭りが根付いている。衰退しつつある現状を受け、まちの魅力を伝え続けていく「町ぐるみの建築」を提案する。̶ 持続可能なまちのこれからとは。それは水と共に生きる人々の心構えと、まちの残し方がミソなのである。