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卒業生のクリエイティブ・ユニット SPREADが「Red Dot Design Award」でグランプリを受賞!

2022.12.20 受賞情報

本学卒業生(山田春奈さん、小林弘和さん)によるクリエイティブ・ユニット SPREADが、「Red Dot Design Award 2022」において、Red Dotグランプリを受賞しました!

「Red Dot Design Award」は、世界三大デザイン賞の一つと言われています。
2022年のグランプリは、部門最高賞である「Best of the Best」に選ばれた作品の中でも、特に優れた作品に与えられました。
今年は約50ヶ国/応募総数 9,000超の応募があり、その中から6件がグランプリに選出されました。

また、SPREADは、昨年の「Red Dot Design Award 2021」においても、デザインを手がけた「Mesh Virus-Control Flag Partition」が Red Dot グランプリを受賞しました。
このたびの受賞で、2年連続のグランプリ受賞となりました。

Red Dot Design Award 2022

ブランド&コミュニケーションデザイン部門
Red Dot グランプリ

受賞作品:「Tsubame-Sanjo Factory Museum」
受賞デザイナー:SPREAD

Hi2023_1
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Hi2023_1

Photo:「燕三条 工場の祭典」実行委員会

■記録動画

「Tsubame-Sanjo Factory Museum / Red Dot Design Award 2022 グランプリ」

Red Dot賞

受賞作品:「Color Jungle」
受賞デザイナー:SPREAD

Hi2023_1

Photo:神宮巨樹

■記録動画

「Color Jungle/ Red Dot Design Award 2022」

Red Dot Design Awardについて

ドイツのノルトライン・ヴェストファーレン・デザインセンターが主催する『Red Dot Design Award』は、1955年に創設された世界最大級のデザイン賞です。同じくドイツの『iF Design Award』、アメリカの『International Design Excellence Awards(IDEA)』と並ぶ世界三大デザイン賞として知られます。プロダクトデザイン、ブランド&コミュニケーションデザイン、デザインコンセプトの三つのセクションに分かれ、審査は年に一度、国際的なデザインの専門家により、革新性、機能性、人間工学、エコロジー、耐久性などの9つの基準から審査されます。

画像:今年のRed Dot 授与式の様子

受賞にあたってのデザイナーコメント

かれこれ12年前、はじめてレッドドット・デザイン賞を獲得できたのは、家族経営の小さな工房と一緒に 立ち上げた織物ブランドのパッケージデザインでした。そのブランドの品物は100年前の織機で新しい織 物をつくる職人の技術の賜物で大変良く仕上がっていましたが、その価値を伝える力がどうしても不足していた時期でした。そこで、品物の認知と価値と向上のためにデザインが出来る手助けはないかと苦慮して行ったことが、レッドドット・デザイン賞へのエントリーだったことを今でもよく覚えています。

レッドドット・デザイン賞は、社会課題の解決策を導くデザインへの評価を大切にしていることで信頼されるデザイン賞です。デザインが当たり前に社会に必要な力であることへの認識を推し進めているアワードでもあります。そのため、デザインを依頼した人や団体と、その回答を出したデザイン、両方に対してこの賞は授与されます。よく勘違いされますが、デザイナーのためだけの賞ではないのです。現代社会を前に推し進めるべくデザインを依頼した人、実施した人へのグローバル視点での高い評価でもあります。この統括的なプロジェクトへの評価は、信頼を生み、信頼は価値に変わり社会を動かします。デザインは、社会を動かす大きな要因の一つである経済とも直接関わっています。レッドドット・デザイン賞を受賞することはゴールではなくプロセス、経済活動を含め次の活動を繋げ築くための手段なのです。

12年前の初受賞後、ロゴ、プロダクト、インスタレーションなどで評価をいただき、今回いただいた2つを入れると8回目の受賞となりました。参加した授賞式は、あらゆる細部まで目的を持って入念に準備されたクオリティの高いイベントでした。大変華やかなセレモニーである一方で、コロナ、戦争、気候変動…地球で起きている切実な問題にデザインで向き合う姿勢を感じるものでした。

今年グランプリを獲得したのは、2,000㎡超の工場跡を舞台にした金属加工の産地の営みを伝え世に問う展覧会「Tsubame-Sanjo Factory Museum」。昨年グランプリを獲得できたのは、ウイルス抑制新技術を組み合わせたメッシュ素材を用いコロナ禍の状況に提案した新しいパーティション「Mesh Virus- Control Flag Partition」。時代の変わり目といっても過言ではない状況の中で2年連続のグランプリを獲得できたことは、社会課題に向き合った証である喜びを噛みしめられると同時に、身の引き締まる出来事です。
世界最大のデザインイベント「ミラノサローネ」への10年を通した出展、ロンドンやパリでの展覧会と展示会、スイスやシンガポールでの文化教育活動、すべての成功と失敗、依頼者と実施者と共に行ってきたこれまでの経験が私たちの思考の土壌を耕した成果でもあります。私たちは、社会と人々に向き合いデザインすることで、未来を手繰り寄せるための状況を生み出してきました。今回の受賞を誇りとし、より一層、 社会と向き合ったデザインを推し進める想いです。

SPREAD 山田春奈 小林弘和

昨年の「Red Dot Design Award 2021」の受賞作

昨年グランプリを受賞した「Mesh Virus- Control Flag Partition」はこちらです。


「Mesh Virus- Control Flag Partition/ Red Dot Design Award 2021」

Photo:神宮巨樹

SPREAD

https://spread-web.jp

このたびの受賞、誠におめでとうございました!

SPREADが参加する展覧会情報

SPREADが参加する展覧会が、富山県美術館で開催されます。
国内外で活躍する8組のクリエイターが参加する展覧会です。

SPREADのお二人からは、「デザインの領域はひろがってきており、これからデザインがどのような提案をすることが可能なのか、デザインとアートが限りなく近づく現在の状況を俯瞰してみれる展覧会です」とご紹介いただきました。
この機会に、ぜひご覧ください。

「富山県美術館開館5周年記念 デザインスコープ―のぞく ふしぎ きづく ふしぎ」
2022年12月10日(土)~2023年3月5日(日)
https://tad-toyama.jp/exhibition-event/16596