特別講義(デザイン学科)のお知らせ
地域・市民の方々と大学の交流を目的として、本学では公開講座・講義を実施しています。
この度、「特別講義(デザイン学科)」、「特別講義(建築・環境デザイン学科)」への学外からの一般受講生を募集いたします。
「特別講義(デザイン学科)」は、デザインの各分野において実践的に活躍し、豊富な造形活動の経験と表現作品への深い造詣を持つ作家を講師として本学に招く、全4回の授業です。
2024年度の公開特別講義はすべて終了しました。
ありがとうございました。
講師・講義テーマ一覧
2024年9月27日(金)
「日本写真の現在」
瀬戸 正人(写真家)
戦後写真の変遷を通じて、デジタルやsns に広がる現代社会における写真の今を考える。
写真の数々のエピソードを通じて、その不思議さや楽しさ、または謎についてお話をしたいと思います。
そして、写真にとって必須であるカメラの存在とそれに纏わる写真の物語をお伝えできればと思います。

瀬戸 正人




2024年10月4日(金)
思考の土壌を豊かにするデザイン
川上 典李子(デザインジャーナリスト、21_21 DESIGN SIGHT アソシエイトディレクター)
デザインは、複雑化する社会を思考する基礎となりうる力としても、大切な役割を備えています。デザイナーの取材やデザイン展覧会の企画を行うなかで考えていることや、注目している活動を紹介しながら、「問いを共有する場」をより豊かにするデザインについて考えてみたいと思います。2007年の開館当初より関わっている21_21 DESIGN SIGHTでのプログラムも事例に含めていきます。皆さんのご質問もぜひお寄せください。

21_21 DESIGN SIGHT企画展「2121年 Futures In-Sight」展(2021年–2022年)
会場風景、撮影:木奥恵三
Photograph: Courtesy of 21_21 DESIGN SIGHT

21_21 DESIGN SIGHT企画展「2121年 Futures In-Sight」展(2021年–2022年)
「Future Compass」デザイン:上西祐理、撮影:秋山まどか
Photograph: Courtesy of 21_21 DESIGN SIGHT

京都市京セラ美術館特別展「跳躍するつくり手たち:人と自然の未来を見つめるアート、デザイン、テクノロジー」(2023年)
企画・監修:川上典李子
展示作品「FLOW[T]」田村奈穂、撮影:吉村昌也

21_21 DESIGN SIGHT企画展「ゴミうんち展」(2024年)
Photograph: Courtesy of 21_21 DESIGN SIGHT
キービジュアルの動画も制作
2024年10月11日(金)
デザインマネジメントの可能性
松本 有(株式会社フォルム 代表取締役社長)
デザインマネジメントは、製品開発から
市場調査、コンセプト立案、設計、製造、販売、
製品のライフサイクル全体を見据えた戦略立案まで、
幅広い領域を包括します。
社会に新たな価値を生み出す、
デザインマネジメントの可能性を感じてください。

2024年12月20日(金)
Material Experience Design: マテリアルから紡ぐ体験のデザイン
筧 康明(研究者、アーティスト/東京大学大学院教授)
インタラクティブ・メディア研究者/アーティスト。慶應義塾大学、MITなどでの活動を経て、2018年より東京大学大学院情報学環にて研究・制作・教育に従事。博士(学際情報学)。物理素材や現象とデジタル技術を掛け合わせ、モノや身体、空間を介した体験を拡張するインタラクティブ・メディアを開発する。エンジニアリング/アート/デザインの分野をまたがって活動を展開し、SIGGRAPH、Ars Electronica Festival、YCAM山口情報芸術センター、ICCなどでの展示や、STARTS PRIZE 2022 Honorable Mention、第23回文化庁メディア芸術祭アート部門優秀賞、ACM CHI2017 Best Paper Award、平成26年度科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞など受賞も多数。
バーチャルな環境および技術進化に並行して、デジタル技術と物理環境の調和を図り、実世界における体験を拡張するメディア技術やデザインにも注目が集まっています。本講演では、環境応答性の機能を持つ織物や、水中の気泡による情報表示、風や雨に反応する植物センサ、即興的に空間を作る変形モジュール、見えない気流を感じるインスタレーションなど、物理素材や空間の特性を活かすインタフェース研究やプロダクト、アート作品の一部を紹介します。これらの研究の背景や展望を示すと共に、人間や環境と調和する技術や表現の可能性について議論したいと思います。