令和7年度後期 特別講義(デザイン学科)のお知らせ
地域・市民の方々と大学の交流を目的として、本学では公開講座・講義を実施しています。
この度、「特別講義(デザイン学科)」、「特別講義(建築・環境デザイン学科)」への学外からの一般受講生を募集いたします。
「特別講義(デザイン学科)」は、デザインの各分野において実践的に活躍し、豊富な造形活動の経験と表現作品への深い造詣を持つ作家を講師として本学に招く、全4回の授業です。
講師・講義テーマ一覧
2025年10月10日(金)
日本のモノづくりの世界への挑戦
浅岡 肇(独立時計師)
日本初の独立時計師「浅岡肇」によるモノ作りの魅力、そして時計の本場スイスにて評価されるに至ったモノ作りについて紹介します。

浅岡 肇
2025年10月17日(金)
デザインマネジメントの可能性
松本 有(株式会社フォルム 代表取締役社長)
デザインマネジメントは、製品開発から市場調査、コンセプト立案、設計、製造、販売、製品のライフサイクル全体を見据えた戦略立案まで、幅広い領域を包括します。社会に新たな価値を生み出す、デザインマネジメントの可能性を感じてください。

2025年11月28日(金)
「写真と共に歩む~幸せと世界の揺らぎ~」
ハービー・山口(写真家)
写真は、人の心に響く力を持っています。日常の何気ない瞬間を切り取り、見る人に小さな喜びや幸福感を届けることが可能です。その「幸せにする力」は、決して特別な技術や高価な機材で生まれるものではありません。ちょっとした工夫やコミュニケーション、視点を加えるだけで、写真はぐっと楽しく、豊かな表現へと変わっていきます。光の当たり方や構図の取り方、色や影の使い方、日常の中で見過ごしがちな小さなディティールに目を向けるーーそんなささやかな工夫によって、被写体や見る人に、新たな気づきや笑顔を与えます。写真を通して、人々が幸せを感じ、心を動かされる瞬間をつくること。それこそが、写真の持つ魅力であり、楽しみ方の本質と言えるでしょう。実践を交えながら授業を行いたいと思います。

ハービー・山口

Joe on the Tube 1981

きずな 東京 2004
2025年12月12日(金)
「問い」を共有し、思考の土壌を豊かにする場をつくる。
川上 典李子(デザインジャーナリスト、21_21 DESIGN SIGHT アソシエイトディレクター)
デザインは、複雑化する社会を思考する基礎となりうる力としても、大切な役割を備えています。デザイナーの取材やデザイン展覧会の企画を行うなかで考えていることや、注目している活動を紹介しながら、「問いを共有する場」をより豊かにするデザインについて考えてみたいと思います。2007年の開館当初より関わっている21_21 DESIGN SIGHTでのプログラムも事例に含め、開催中の展覧会「デザインの先生」展についても紹介します。

21_21 DESIGN SIGHT企画展「2121年 Futures In-Sight」展(2021年–2022年)
会場風景、撮影:木奥恵三
Photograph: Courtesy of 21_21 DESIGN SIGHT

21_21 DESIGN SIGHT企画展「2121年 Futures In-Sight」展(2021年–2022年)
「Future Compass」デザイン:上西祐理、撮影:秋山まどか
Photograph: Courtesy of 21_21 DESIGN SIGHT

京都市京セラ美術館特別展「跳躍するつくり手たち:人と自然の未来を見つめるアート、デザイン、テクノロジー」(2023年)
企画・監修:川上典李子
展示作品「FLOW[T]」田村奈穂、撮影:吉村昌也

21_21 DESIGN SIGHT企画展「ゴミうんち展」(2024年)
Photograph: Courtesy of 21_21 DESIGN SIGHT
キービジュアルの動画も制作