
学生レポート~越後みしま竹あかり街道2021~
「越後みしま竹あかり街道2021 in 長岡造形大学」とは
そもそも越後みしま竹あかり街道って?
「越後みしま竹あかり街道」とは、長岡市三島で伐採された竹から竹灯籠を製作し、通り沿いの約1kmにわたって並べて火を灯すイベントです。年々問題となっている放置竹林を利用して、幻想的な世界として昇華します。「三島ライトアップ実行委員会」の方々を中心として2010年から行われており、長岡造形大学では「地域協創演習」という授業の一環で、三島の方々と協力して竹あかり街道を盛り上げる取り組みをしています。
しかし新型コロナウイルスの影響で、残念ながら2020年は「越後みしま竹あかり街道」は中止となりました。
2021年も、当初は開催が危ぶまれていました。しかし2年連続の中止を防ぎ、続いてきた伝統を失わせないためにも、担当の北雄介先生(建築・環境デザイン学科)や三島の方々、幹事の先輩方とで話し合いが繰り返されました。その結果、三島ではなく長岡造形大学のキャンパスを舞台とし、「越後みしま竹あかり街道2021 in 長岡造形大学」と称したイベントの開催が決定しました。
感染対策のために、今回の竹あかりは入場できるのは大学の学生と教職員、竹あかりに授業で取り組む三島の小中学生のみとし、一般の方々にはYouTubeを利用したweb中継を行うこととしました。
このようにして、NIDだからこそできる竹あかりを目指し、授業が開始されました。
授業スタート、彩色豊かな準備
打ち合わせと試作
6月、学科・学年の異なる30人の学生たちが集まり、NIDならではの竹あかりを目指してアイディアを出し合いました。この授業が始まるまで一度も話したとこがない人が多かったですが、協力して多くの案が出ました。
アイディアを出し合った後、「大物班」「小物班」「イベント班」「広報班」の4つのグループに分かれ、夏休みを通して打ち合わせや試作を重ねていきました。
竹伐採と三島散策
9月5日(日)には、材料となる竹の伐採を行いました。天候にも恵まれ充実した1日になりました。
傾斜のある場所での伐採作業は慣れていないのもあり非常に大変でしたが、約100本の竹を伐採することができました。
とても暑い日で、竹林の中は陽の光で綺麗な笹色に包まれていました。
伐採後には三島を散策しながら、地域の伝統や歴史について教えていただきました。
加工日
9月19日(日)に、ノコギリやカナヅチ、電動工具などを使用して、竹の加工を行いました。竹一本一本の特徴に合わせて大物班・小物班・イベント班で竹の選定を行い、加工していきました。イベント班の竹文字や大物班のタワーの穴はインパクトを使い、1つひとつ手作業で開けました。小物班のランタンや光の波、大物班のゲートの穴はノコギリとカナヅチを使って開けました。
竹を加工することは伐採するのと同様になかなか無い体験で、大変でしたが楽しかったです。
丸1日かけて作った竹あかりは当日綺麗に輝いていました。
いざ、イベント本番!
10月10日(日)・11日(月)にかけて行われた、「越後みしま竹あかり街道2021in長岡造形大学」。4つの班に分けて、その成果を紹介します。
ゲートにタワー!「大物班」
今回の竹あかりの中でも特に目立つ、ゲートとタワーを制作した大物班。
入場する際に必ず通る立派なゲートには、小物班の制作したランタンが吊り下げられました。中央にそびえ立つタワーにはたくさんの穴が開けられ、キャンドルで暖かく綺麗に輝いていました。
光の波やランタン!「小物班」
エントランスの正面にある御影石のランウェイの上に、穴が開けられ大中小の竹あかりを設置し、まさに光の波ができていました。ランタンはゲートや大学のシンボルである枝垂れ桜などに吊るされ、三島の方々が制作したニコちゃん竹とともに会場を優しく包んでいました。
かぐや姫を探せ!光の文字を並べよう!「イベント班」
三島の小中学校学生や造形大学の人たちにしっかり楽しんでもらうために、イベントを用意しました。会場の至る所にかぐや姫の登場人物が隠れていたり、光の文字を並べて遊べるイベントが用意されており、来場者の皆さんは年齢に関わらず楽しんでいました。
ヴィジュアルやYouTube生中継!「広報班」
今回の竹あかりは入場者制限があったため、家にいながらも楽しむことができるよう、YouTubeを利用したweb生配信を行いました。他にもポスターや、中継に使用した映像なども、広報班内で全て制作しました。
生配信中はツアーを行い、実際に竹明かりを見に来たかのようなコーナーを作りました。三島の代表の方や各班のリーダー、北先生に今回の竹あかりについてインタビューも行いました。普段なかなか聞けないお話をたくさん聞くことができました。
中継のアーカイブは、こちらのリンクからご覧になれます!
10月11日
ここからは、来場者の方の反応をより詳しくお伝えします。
小学生たちの歓声
会場には三島の方や造形大生が制作した竹あかりの他にも、小学生たちが制作した灯籠が置かれカラフルに会場を彩りました。1日目、彼らが会場に来た際には、竹あかりの綺麗な景色に加え、イベント班が用意したワークショップを楽しんでいる姿が多く見られました。場内を走り回って楽しんでいる様子は、無事開催できたことも含めとても嬉しくなりました。
造形大生の関心
竹あかりは夕方から夜に行われ、2日目には授業終わりの学生や教職員の方々が多く見に来ました。また、自宅でYouTube配信を楽しんだという学生もおり、配信を行なって良かったと後日広報班の中でも話題になりました。中にはカメラを持参し、竹あかりの様子を熱心に撮影していた学生もいて、その様子を見て達成感を得ることができました。InstagramやTwitterに投稿してくれた人たちもいて、嬉しかったです。
灯し続けることの大切さ
今回の地域協創演習を通して、「伝統を途絶えさせないこと」、「地域と大学の結びつきの大切さ」を学びました。伐採作業日に三島を案内していただいた時に、2020年に開催できなかった寂しさが話を聞いていて伝わってきました。新型コロナウイルスの影響だけでなく、年々様々な伝統文化が失われています。だからこそ、大規模でなくとも大学という若い活力のある場所と地域が連携して続けていくことが大切であると感じました。三島と大学の2ヶ所同時開催を企画して、大学と地域の結びつきや、三島、大学両方の魅力を日替わりで楽しんでもらうのもありかもしれないなぁと、この記事を書きながら考えています。
来年以降も、この明かりを灯し続けていって欲しいと願っています。
文責:水脇梨菜(視覚デザイン学科2年)
写真:水脇梨菜・飯塚武蔵(建築・環境デザイン学科4年)