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とじる
2023.06.05 学生

学生リポート 〜NID木匠塾で「木行灯 (もくどん)」を制作しました!〜

百瀬 優芽(建築・環境デザイン学科3年)
こんにちは!建築・環境デザイン学科3年の百瀬優芽です。昨年2月から学生団体 長岡造形大学木匠塾 通称 “NID木匠塾”で「木行灯 (もくどん)」を制作しました。その様子をリポートします!

木行灯とは?

「木行灯 (もくどん)」は、私が所属する木匠塾のメンバーで名付けたオリジナルの行灯です。
もともとこの行灯は、建築・環境デザイン学科を卒業された上野加奈子さんが、卒業研究にて制作したものです。上越市高田の雁木通りに灯をともし、快適で魅力的な雁木通りにするために考えられ、縦置きや座れるタイプなどのバリエーションがあります。
(上野さんの作品は以下の卒業研究アーカイブをご覧ください。)
https://sotsuten.nagaoka-id.ac.jp/artwork/24313/

この上野さんが発案した行灯を追加で制作し、上越市高田の雁木通りへ寄贈するため、2023年の2月にNID木匠塾が始動し、私はそのメンバーとして参加しました。
木匠塾では、行灯に用いられている格子をオリジナルでデザインし、新たに二脚の行灯を制作しました。

(ロゴ制作:蛯名 朋花、百瀬 優芽)

その前に!木匠塾とは何か顧問の羽原 康成先生にお聞きしました!

百瀬:木匠塾とはなんですか?

羽原先生:木匠塾は木造建築を木や山のある実地で学ぶことを目的として 1991 年に飛騨高山で開始されました。現在も複数の大学と林業地の地元行政等との協力で実施されている,大学生への実践的な建築教育であり,環境教育である「木を使ったものづくり活動」です。私は1999年から始まった京都の美山木匠塾に2013年度から塾長として関わっています。

百瀬:N I D木匠塾ではどのような活動をするのですか?

羽原先生:長岡造形大学では,設立時の代表である上野加奈子さん(2023年卒業)の取組をベースとした,上越市高田の雁木通りの環境整備を,木を使ったものづくりによって行うことを主軸に活動しています。地域の人と関わり,生の声を聞き,課題を明確にして,木を使ったものづくりをします。制作物を実際に使われる様子を見たり,使用した感想を聞ける事が特徴ですね。NID木匠塾は,2022年7月に上野さんが学生代表となってスタートしました。

今回は、NID木匠塾から9人がメインとなって、制作を進めていきました。

<メンバー> ※2023年度時点の学年で記載しています。
大川 搖(プロダクトデザイン学科 4年)
天野 紫耀(建築・環境デザイン学科 4年)
海野 紘汰、大河内 詩歩、蛯名 朋花、百瀬 優芽(建築・環境デザイン学科 3年)
伊藤 凜、久保田 理惟(建築・環境デザイン学科 2年)
森澄 優己(2023年卒)

木行灯ができるまで

格子のデザイン

上野さんから、雁木家の建具には格子が多く取り入れられていることから行灯にも格子を取り入れたと聞いて、デザイン検討のために実際に雁木通りへ行ってきました。そこで、「細い格子のデザインが多い」「町屋ならではの障子がある」といった発見があり、たくさんのアイデアを出して話し合いながら、以下のような格子をデザインしました!プロトタイピングルームのレーザーカッターで材料を切り出して組み立てていきました。

木行灯の制作

格子デザインの検討と並行して、木行灯の制作も進めていきました。上野さんの設計図をもとに、パネルソーなどの木工房の機材も使いながら、切り出し、塗装、組み立てなどの作業を行いました。

木行灯を雁木通りへ

3月14日、上野さんが制作した行灯と、NID木匠塾で制作した木行灯、計五台を寄贈してきました!上越市の市長訪問へ行き、上野さんから、雁木通りへの思いや木行灯の説明をしていただきました。また、この取り組みをたくさんのメディアにも取り上げていただきました。
寄贈先:特定非営利活動法人街なみFocus(代表:岸波 敏夫さん)

<木行灯を取り上げていただいたメディア>
(3/17)上越タイムス、上越タイムスLite
(3/18)上越よみうり
(3/22)上越タウンジャーナル、新潟日報
(3/23)上越妙高タウン情報、上越ケーブルビジョン ニュースLiNK
(3/24)NHK新潟ニュース610

感想とこれからの活動について

木匠塾メンバーの感想

久保田 理惟:「今回「木行灯」の製作を通じて、少しでも地域の力になれた事が嬉しかったです。自分以外の使い手のために、ものづくりをして、それに対して「ありがとう」と言っていただけた事が、自分にとって励みになりました。」

天野 紫耀:「今回の活動で制作したのは実際に人が使うものだったため、見た目はもちろん、強度や使い心地などについても試行錯誤を繰り返しました。それは自分一人では成し得ず、他のメンバーがいたからこそ経験できたことだと思います。」

百瀬優芽:「木匠塾をきっかけに学内外問わずたくさんの方々と交流し、意見を交換しあいながらの制作活動は、とても有意義な時間でした。その時しかできないこと・出会いがそこにはあり、木匠塾ならではの魅力を実感しました。」

今後の活動

木匠塾の活動を通して、手から伝わるものづくりの楽しさや発見がたくさんあり、苦労しながらも、とても充実した制作活動をすることができました。今後も、雁木通りでの活動や、木を使ったものづくりを行なっていきます。その第一歩として、5月21日に上越市大町5丁目で開かれた『まちや de マルシェ』に参加しました。

実施に向けて、「ミニ木行灯」と「木組マグネット」の制作を進めている様子

まちやdeマルシェ当日の様子

マルシェで披露した木行灯 /木行灯づくりについてのトークショー

他にも、京都の美山木匠塾での活動や、コンペへの参加なども予定しています。
ものづくりを通して人と人がつながるきっかけを作り、学生自身の創作にも活かせるような体験ができる活動を目指していきます!
木を使ったものづくりがしたい人!
木行灯に興味がある人!
NID木匠塾でお待ちしています!

(ロゴ制作:蛯名 朋花、百瀬 優芽)

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